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エスケーファインの「ものづくり」への強み 後編

エスケーファインの「ものづくり」への強み 後編

エスケーファインの「ものづくり」への強み 後編

「ものづくり」において、似ているようで全く異なる工業製品とアート。

工業製品は顧客の課題を解決する"正解"を探すもの。一方、アートとは、正解ではなく、"他者と違う視点"や"新しい意味"を生み出すためにあります。
このアートの発想法、いわゆるアート思考は、ビジネスにおいても事業の差別化や新規事業のきっかけになりえます。

今回、グループ会社 写真化学のアートプロジェクト「ichimai(イチマイ)[MS涼1.1]」でご縁があったFunny Dress-UP Labに、当社のセラミックス3Dプリント技術で、作品を制作していただきました。

タイトル「"IKEZU" Play in Support of the Unseen」

実際に路地に置かれている「いけず石(※1)」を3Dスキャンしてから3Dプリントの技法を用いて複製。複製された「いけず石」を禅画である「▢△◯」(※2)を立体化した台座に乗せることで文化と存在の根源的な問いを立ち上げています。
「いけず石」を支えるのは自身の画材であるミニ四駆(※3)のドレスアップステッカーで作られた3本の支柱。これは幼少期の遊びが文化を支える柱になっています。

※1 車などが家屋にぶつかることを防ぐための石。主に近畿地方、特に京都を中心に各地で見られます。

※2 「▢△◯」を組み合わせて描いた禅画として有名なのは仙厓義梵(せんがいぎぼん)の禅画があります。

※3 ミニ四駆は株式会社タミヤの登録商標です。

ABOUT ARTIST

Funny Dress-up Lab

Funny Dress-up Lab

1978年生まれ。千葉県千葉市出身。京都府在住。
本来ミニ四駆をドレスアップする為に生産、販売されていたドレスアップステッカーが持つ、鮮やかな色彩、独特な形状、版ズレ、デッドストックであるという様々な面に魅了され、ドレスアップステッカーのみを加工せずに使用したコラージュ作品を制作している。
世の中にあるドレスアップステッカーを使い切った時、制作は終わりを迎える。

作品がどのように出来上がったのか?
そしてこのコラボで見えたエスケーファインの強みや提供価値とは?

制作の裏側とそのストーリーを、アーティストFunny Dress-UP Lab(以下Fxdul)と当社の技術担当(以下技術担当)のインタビュー対談形式でお届けします。

試行錯誤を繰り返す「ものづくり」

技術担当:そのあとは研磨ですね。くっつけた繋ぎ目を綺麗にします。
研磨の時は、Fxdulさんから繋ぎ目が目立つって一度指摘いただいて。また研磨して、繋ぎ目を再度綺麗にしました。

カラーリング前、素地が剥き出しの状態。
カラーリング前、素地が剥き出しの状態。

Fxdul:白の素地だと、凸凹してるところは見えづらいんですが、色を塗ると、わりと目立って浮き出てきて。
これだとちょっと良くないなっていうのがあったんで、再度お願いしました。

本体ができたあとは、カラースプレーを吹いて、その後にレジンを塗って固めています。完全乾燥までに約2週間。最初に薄くまず1回塗って、1日2日してある程度固まってきたら、ひっくり返して反対側を軽く塗って。
すると、自重があるから下っ側のところにしわが寄ったりするんです。
アトリエ内にちっちゃい虫が飛んでると、それが止まっちゃって、化石みたいになる(笑)。削ってもう1回やり直したりとか。そこが一番しんどかったですね。

Funny Dress-up Lab
Funny Dress-up Lab

「基準のない」世界での難しさ

インタビュアー:アーティストさんからオーダーされてモノを作る。そういう普段と違う仕事の中で、どんな発見がありましたか?

技術担当:工業製品と違って、明確な基準がないっていうのが、悩ましいところでした。
よく言うQCD(品質・コスト・納期)をどう守るかというのが難しかったです。
最初は全然実現できなくてどうしようかと思いましたけど、なんとかやり切ろうと思って、いろいろ試し続けました。

Fxdul:「これがゴール」っていう提示は、僕の方からは明確に出しづらくて...。
何がどこまでどういう感じでできるのか、探り合って進めました。そのバランスを取るのは確かに難しかったです。

ただ妥協はしたくないなと思ったんで。例えば、研磨の所は最初弱いなと思って、やり直しをお願いしました。
ここでOKを出してしまうと、もしエスケーファインさんが他の人と一緒にやることになって、同じようなことになった時に、マイナスイメージ持たれてしまうと嫌だったんです。
せっかく一緒にするんだし、ちょっと厳しい言い方かもしれないけど、やってほしいなっていうのを正直にお伝えしていました。

改めて見えた「ものづくり」への姿勢

インタビュアー:エスケーファインの良いところを一つ挙げるなら?

Fxdul:やりたいことに対して、真摯に、向き合っていただけました。
というのも、制作の序盤では、割と頻繁にやりとりさせていただいていました。その次の段階で、また連絡しますみたいな、1回結構空いた時期があったんです。
そういった余白は、エスケーファインさんが色々試行錯誤して動いてくれている時間。信頼があったので、僕の方では作品をどういう着地にしようかなってゆっくり考えることができました。
空いてるから不安になることがなかったし、色々試行錯誤やってくれてるんだな今、っていうのが感覚として分かりました。それはすごく良かったですね。

Funny Dress-up Lab

技術担当:序盤はこまめにやり取りして、信頼関係づくりを意識していました。
次こんなこと試してみますとか、これやってちょっとダメでしたとか、こまめに報告して。新しいパートナーとの最初はやっぱり大事ですよね。

私たちの方では、改めて、エスケーファインの強みは根気強さ・チャレンジ精神だと感じました。
できるできないを最初に決めずに、とりあえずやってみる。そういうところが、エスケーファインならではかなって思いますね。

例えば今回の制作は、素材を自社の材料、つまりセラミックスにこだわっていたら、多分成功していなかった。それを1回取っ払って、違う素材に変えてみたら完成した。その柔軟さは、今後も力になるかもしれないですね。

インタビュアー:最後に、このコラボで、どんなアップデートがありましたか?

技術担当:作品のコンセプトである「固定概念を問い直す」きっかけになりました。

我々はセラミックス3D造形の可能性について、既存の市場では語れない未来の使われ方を探っています。こういう大きいものが作れるようになったことで、今以上に他分野への応用が効きそうです。航空宇宙分野とか、あと人工骨とかの医療分野。そういうところに発展が期待できます。
1つ形になっているとアイデアの広がり方が変わってきます。「これができるなら、じゃあこういう物もできるんじゃない?」と考えるきっかけが生まれました。

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